フォークリフトのAT車に乗り慣れていなくてフォークリフト事故や商品事故が心配でお困りの方におススメです。
AT車にはクラッチペダルの位置に”インチングペダル”というクラッチペダルにすごく似ているペダルがあります。リフト事故や商品事故を未然に防止するためにも今回の記事ではAT車でインチングペダル操作について詳しく解説しました。
インチングペダル未経験あるいは乗った事あるけど「あれって遅いし乗りにくいんだよなぁ。でもお客さんのところではインチングペダルしかないし困ったなぁ」って方におススメです。
フォークリフトの種類
フォークリフトの動力にはまずエンジン式とバッテリー式に分かれます。
また、倉庫内やトラックの積み降ろしではカウンタータイプ(座って乗る)リーチタイプ(立って乗る)タイプに分かれます。
エンジン式にはMT車(マニュアルミッション・クラッチ式)とAT車(オートマ・トルコン式)があります。
今回解説するインチングペダル式はAT車(オートマ・トルコン式)になります。
ミッション式・・・クラッチペダル
オートマ式・・・・インチングペダル
クラッチペダル式とインチングペダル式見た目の違い
ペダルでは見た目の違いが分からない
まずどちらも遠目から車体を見ただけではわからないので近づいてみましょう。
慣れた人でないと車体同様ペダルの見た目でもクラッチ式なのか、インチングペダル式なのかほとんどわかりません。
ペダルを見てもわからない
ハンドルまわりをみればすぐに分かる
インチングペダル式には通常右側についている前後、1・2速ギアが付いていません。
インチングペダル式はハンドル左側に前後ニュートラルレバーが付いています。
操作方法は 上・・前進 真ん中・・ニュートラル 下・・後進(バック)
以上の事からクラッチ式かインチングペダル式どちらか分からない場合はハンドルまわりを見てみると一目で判別がつきます。
・車体右側から確認する場合はギアチェンジレバーの有無確認(あればミッション車)
・車体左側から確認する場合は前後レバーの有無確認(あればオートマ車)
操作方法の違い
クラッチペダル式
クラッチペダル式は一般的な乗用車等と同じ操作方法になります。
右足でアクセルペダルとブレーキペダル、左足でクラッチペダルを踏み込み操作します。
ただ、面倒くさかったり急加速/急減速するため1速を使用せず、ずっと2速のまま走行される方がいますが絶対にやめてください!!
ミッションが壊れて修理に30万円以上かかります。
2速発進を続けるとギアが入りづらかったり、進みにくくなったりします。
また、修理が頻繁(年1回以上)発生すると直してもらえなかったり(フォークリフト待ちの発生)、場合によっては2速に入らないようにされて今まで以上に使いづらくなります。
2速発進しない!!ギアが入りづらくなったら危険の合図
インチングペダル式
いままでインチングペダル式で困っていた方はそもそもインチングペダルって何?怖いから踏んでない。そう思われていたと思います。インチングペダルは一言でいうと「クラッチとブレーキの同時操作」です。
ですので右足でアクセルペダル、左足でインチングペダルを踏み込み操作します。
フォークのリフトアップ時やチルト時クラッチペダル式はクラッチを踏むと思いますが、インチングペダルも同じタイミングで踏んでいただいて大丈夫です。
最初軽く踏み込んだ時はクラッチ機能が働く⇒さらに踏み込むとクラッチにブレーキ機能が加わります。
イメージは足を乗せるだけでクラッチ、踏み込んだだけでブレーキがプラスです。(ただし基本的に半クラで操作はしません)
少し慣れは必要ですが、傾斜の付いているところで積み降ろしする場合などはインチングペダル式の方が重宝されます。
・走行中はインチングペダルから足を離しましょう(半クラ状態になり焼けます)
インチングペダル操作具体方法
インチングペダルの操作方法について図解を基に具体的に解説します。
基本的にはミッション車の”クラッチ”又は”ブレーキ”を踏み込むタイミングでインチングペダルを踏み込みます。
・オートマ車はブレーキペダルをほとんど使用しません。(左足でインチングペダル、右足でアクセルペダルを踏み込み操作します)
・インチングペダルに踏みなれて、左足でブレーキペダルを踏み込むと、踏み込みすぎて急ブレーキになります(あるある事象)
まとめ
・インチングペダルはAT車(オートマ車)のペダルです。
・AT車かMT車かの見分け方はハンドルまわりを確認します。
・インチングペダルは左足で操作し、右足はアクセル操作のみします。
・AT車は基本的にブレーキペダルは使用しない。
・インチングペダルに足を乗せたまま走行しない。(半クラによるクラッチ焼け防止のため)
・MT車(ミッション車)は2速発進しない。
おわりに
ここまで読んでくださいましてありがとうございました。
これからも物流や安全に関する事を発信していきますので応援の程宜しくお願い致します。